2024/05/18 17:59

愛知県瀬戸市で活動される陶芸家、波多野祐希さんの製作に密着させていただきました。


灰色の土が粘土です。
素人目ではなかなか見つけづらいですが、地表に出ている明るい灰色の土を見つけていきます。






上:木節 左:黄土 右:蛙目
まずは粘土を砕いていきます。
ある程度細かくなってきたら篩にかけさらに細かくしていきます。



極限まで薄く化粧土を施し、焼成後にそれらを削り落とします。無駄な作業にも感じますが、表面に微かな斑ら模様を出すために必要な工程となります。 
化粧土を塗る前 ↑ 後 ↓ 


こちらはオブジェ作品。深く窪みをつけた面に石を置き釉薬をたっぷり流し込みます。



窯出し中に器を吟味する波多野さん。
窯出し後はこのようにしてブラシとヤスリを使い化粧土を落としていきます。
深みのある黒い土と化粧土による微かな斑ら模様が特徴的です。小石の粒もしっかり表面に出ており、それによるヒビが全体を石のような質感に見せています。
オブジェは釉薬を流し込んだ面が乳濁したガラスの層になっています。一緒に焼いた石も少しだけ溶けてガラスに馴染んでいます。